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| 2004/09 NPO法人自然環境復元協会・浙江省調査視察報告 |
| NPO法人日中環境経済中心視察協力 |
| 報告者 OM計画株式会社 事業推進本部水事業担当/柿崎秀雄 E-mail: kakizaki@omsolar.co.jp |
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◆ 参加者 ・ 杉山恵一・三島(富士常葉大学教授/自然環境復元協会理事長/ビオトープの第一人者) ・ 秋山恵二朗・静岡(NPO富士の国学校ビオトープ代表/汚泥処理詳しい) ・ 富野章・静岡(昭和設計技師長/河川の浄化詳しい) ・ 漆畑成光・静岡(池田の森環境計画工房主宰/ランドスケープ) ・ 竹信正敏・呉(総合技研代表/ビオトープコンサル) ・ 河瀬治人(NPO自然復元協会) ・ 桜井淳・静岡(静岡グリーンサービス代表/造園業/小動物昆虫詳しい) ・ 有賀一郎・東京(サンコーコンサルタント再生室室長/樹木医) ・ 吉川綾・静岡(吉川エンジニアリング/獣医) ・ 長谷川巌・武生(武生市役所環境保全課嘱託) ・ 川越幸一・香川(四電技術コンサルタント陸水生態課課長/小動物昆虫に詳しい) ・ 三浦富一・静岡(静環検査センター事業課長/大気汚染・水質の測定に詳しい) ・ 柿崎秀雄・浜松(OM計画事業推進本部/水浄化担当) ◆ 現地面会者(名刺交換者) ・ 林炯秋・杭州(杭州招商国際旅遊公司総経理/ベテラン通訳/水環境の専門用語も詳しい) ・ 中澤章・杭州(杭州連衝商務有限公司部長/地元情報サイトの立ち上げ) ・ 劉国才・杭州(杭州市環境保護局副局長/ドクター) ・ 徐青山・杭州(杭州市環境保護局自然生態所副所長/交流会にて意見交換をした方) ・ 呂巧華・杭州(杭州市環境保護局汚染控制所) ・ 周換臣・杭州(杭州市西湖区外貿易経済合作局招商科科長/湿地再開発担当者) ・ 沈建華・烏鎮(烏鎮旅遊開発有限公司副経理/昼食にて意見交換をした方) ・ ◆ スケジュール 9月12日(日)/午後・上海浦東空港にて本体合流→杭州へバス移動 9月13日(月)/午前・杭州西湖ビオトープ視察 午後・杭州湿地帯(今後再開発予定地)視察 夜 ・杭州市環境保護局との交流会 9月14日(火)/終日・セッコウ大渓谷視察(セッコウ樹人大学研究生同行) 夜 ・セッコウ樹人大学にて環境セミナー開催 9月15日(水)/午前・烏鎮視察 午後・上海大寧霊石公園ビオトープ視察 ◆ 報告 西湖周辺 杭州市は目指す方向がはっきりしており観光を誘致するために、上海とは違い、西湖の再生に予算をかけている、また市内を走るタクシーも観光客をターゲットに最近新車に切り替えている。西湖については市内を流れる銭糖江からポンプアップにより40万t/日の水を流入させている。その全循環周期は1ヶ月であり、流入前には沈殿池があり、そこで自然浄化した後に西湖に入れている。また西湖周辺の開発は最小限に留められており、西湖東地区と比較すると西湖西地区は、自然体系のままである。また下水道を完備しており排水は西湖には流入しない。その他1800年頃より浚渫を繰り返し水深も1.6mから2.2mになっている。西湖には水生植物による浄化も考え、主にがま・よしであるが57種類の水生植物がある。最近この西湖に農地だった場所を、土砂を掘り新たに池にした一角(これにより西湖は5.6km2から6.5km2になった)があるが、元いた農家の補償費は1億元であり、また農家の新居は池からの傾斜地につくられているが非常に豪華な住居である。景観上の池であれば水質は問題なく、また臭気もないと感じた。しかし下水道らしきマンホールを確認したが合流式(雨水・汚水を一本の配管で流す方式)のようであり、それは今後問題を引き起こす恐れがあると感じた。(日本は合流式は許可されない) |
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| 人工的に農地を湖に転用した地区の景観池 |
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| 強制的に移動させられた農家の新居 |
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湿地帯の再開発(蒋村) 市内から1時間くらいの場所にある広大な湿地帯である。小船にて遊覧しながら現状の水質を観察したが、近隣の住居からの生活排水がそのまま流れており、水質は非常に悪く、また多少臭気もする。話によると周辺住民は強制移動とのことであるので、今後水質は改善されると思われる。そのままの状態でもビオトープとして小動物は定住しているが、しかし今後再開発として、元住居場所にどのような施設や公園などができるかによっては、人工的なビオトープになる可能性もある。 |
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| 湿地帯に隣接する現住居(強制立ち退き予定)からは排水が垂れ流し |
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杭州市環境保護局との交流会 柿崎は隣に徐さんが座ったため、主に徐さんと片言の英語で意見交換をしたが、やはり家庭排水浄化・池浄化に関する技術について質問は多くあり、イラストを含め説明をした。観光地(西湖・湿地帯)の再生を最優先に考えており、そのための予算はありそうである。またいろいろ勉強もしているようであるが、決定打は持っていないようであり、日本の技術に期待している感じがした。その後ソーラーについて話を振ってみたが、まったく興味を示さなかった。 浙江大渓谷 工場廃水によって汚染されたようであるが、現在はまったく問題はなく水質は安定している。今回は特記することはなかった。 浙江樹人大学のセミナー 浙江樹人大学は中国初の私立大学であり、日本の常葉大学とも姉妹校となり、毎年50名程の留学生を日本は受け入れている。環境学部もあり今回その生徒100名程度集めて、杉山恵一先生の日本の取り組み報告がされました。また浙江大渓谷へ行く往復のバス内にも3年生を中心に12名程乗り込み質疑応答がされた。 烏鎮の水質 烏鎮は年間1800mm程度の降雨量であり、烏鎮の旧街並みの水路については、河川からポンプアップにより引き込んでおり、入替えは1週間/回となっている。またその河川の周辺は有機農法を採用したり、樹木の植林を積極的に実施しており、河川の水質・土砂の流出対策が進んでいる。水路は中心部が水深3mmくらいである。また周辺工場は郊外に移設され、また電線の地中埋設が標準である。旧街並みにはそのまま居住されており、生活排水は、以前はそのまま垂れ流しであったが、今は下水道によって郊外の処理場へ持っていっているが、合流式なので雨水も混入している。しかしこの下水も配管があるわけではなく、日干しレンガとコンクリートによるもので、200mm×200mm×100mmh程度であり、工事も雑であり目地から土中にも浸透してしまっている。旧街並み以外の農家は今でも垂れ流しの状態である。上水は、以前は井戸であったが、今は水道水となっている。下水道の排水基準は処理水2級とのことであるので、BOD30mg/lとなる。 |
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| 烏鎮の旧街並み・水路(今でも生活している) |
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| 以前は家庭の排水も水路に垂れ流し(今は下水道) |
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| マンホール蓋(石製) 石の文化を感じる 合流式(雨水・排水)のため問題が残る |
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| 下水管の内部(特別配管はなく、日干しレンガとコンクリートで水路を造っているが、目地から土中浸透してしまう) |
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◆ 所感 杭州は、街並みからして上海・北京等とは比較にならない程、緑・水が豊かな場所でした。そしてそれをPRポイントにした政策を打っているため、今後もその根源となる「水」については注目されることになります。特に排水浄化・池浄化については今後改善を迫られるような状況になる可能性があります。その際にどのような技術・手法で対応するかが問われます。OMが今まで薦めてきたコンセプト「個別散在型」「微生物によるローテク・シンプルな設計」を基本に据えていくことが大切と感じました。杭州は山・湿地・水路が多いことから起伏が激しいことがわかりますが、このことが下水道にとっては致命的な問題になるため、個別散在型の手法である合併浄化槽・大型浄化槽・バイオマストイレなどが逆に有効となるわけです。また中国国民のことを考えると、なるべく管理の容易な技術であることが求められます。日本のようなしっかりとした管理体制は組めません。また電気が止まったなどの不測の事態においてハイテクは無力であり、そのような時こそローテク・シンプルな構造がリスクを回避します。 |
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